Burps Online

Gig Report
CHARLATANS / STARSAILOR - オレはかなり感動した -
Showbox, Seattle, WA USA - 1/17/02

   
- PREVIEW -
 
1週間のシアトル出張中に何かいいライヴはやってないかなぁー、とPOLLSTARを検索したらありました、「Charlatans UK」の名前が・・・。

実はテキサス時代に「Tellin' Stories」発表後の全米ツアーをとんでもないかぶりつきの位置から一度観た印象がすごくまぶたに焼き付いて残っているのだけれど、その後なんとなーく煮え切らないライヴを日本で何度か観て、最新アルバムでもなんかこうやりたいことがまだ消化し切れてないようなそんな印象を受けたものだから、もうシャーラタンズもちょっときついのかなぁ、などと思っていた時にまた巡ってきたこの機会。

ほとんど聞いたことがないのだけれど、今売り出し中のStarsailorが前座に出るということで、一応オンラインでチケットを予約して日本を発ったのでありました・・・。

(これ、帰りの飛行機の中で書き上げました。)
 
.


- CHARLATANS UK live in USA -

 
シアトル(・・・正確にはその隣の隣ぐらいの街)本社でのミーティングが終わって、上司と日本料理屋にメシを食いに行って、20個も入っているカキフライ定食を食って、彼のお土産ショッピングに付き合って、チョコレートを買った後、シアトルのダウンタウンに向けてホテルを発ったのが夜の9時。「まあスターセイラーは観られなくてもいいかな。」ぐらいのニュアンスで地図を頼りにレンタカーでもって1st Avenueにある会場「Showbox」を探した。比較的スムーズに該当ライヴハウスを発見することはできたけれど、木曜日ということで人通りは少なく、かつアメリカのダウンタウンにありがちな危険な雰囲気もなく、我ながら結構手馴れた感じで会場に滑り込む。

会場の「Showbox」は、なんていうんだろ、関東エリアだったらまあちょうど横浜ベイホールみたいな感じかなぁ。バーがあってカウンターがあって、後ろのほうに段差があってちょっと高くステージを見やすくなっている感じ。でもステージは結構広くて、赤坂ブリッツぐらいはあるかもしれない。

大学生ぐらいの層が中心といったフロアのお客さんは結構まばらな感じで、サクサクっと前から5列目ぐらいのところで1人ロックを準備する。ステージとオーディエンスとの間にスペースみたいなものはほとんどなく、一番前だったらもうすぐにでもアーティストに触れることができてしまうようなイメージで、前から5人目ぐらいとはいってもまあステージはとんでもなく近くて、きっと日本のこのクラスのライヴハウスだったら最前列より前かもってぐらいでしょう。

時間は9時半を回っているし、もうスターセイラーは終わっちゃったんだろうなぁと思っていたところに、まるでローディーみたいな若造がヒョコヒョコっとステージに出てきた。 あ、見たことあるこの人。スターセイラーのボーカルだ。 つまりまだショーは始まってなかったんだね。

アコースティックギターを持ってとりあえず1曲を完全な弾き語りで歌う。「どうも遅れてすみません。うちのドラムが指に怪我をしちゃったもんだから、今日はちょっと違う形でショーをやります。あとちょっと自分が歌って、その後2曲ぐらいで残りのバンドのメンバーが出てきますんでよろしくお願いします。」ってな感じのコメントを英国訛りで発表。 伸びのある艶やかな声でもってアコギ&エレキで弾き語るのだけれど、会場も冷めるどころか徐々にほんわかムードが生まれてきて、ニコニコしながらハーモニカをブカブカ吹きまくるこの好青年をみんなの暖かい視線が包み込む。(・・・言い過ぎ。)

椅子に座ってアンプラグド状態のベーシストと、律儀な大学生みたいなキーボーディストを加えた3人編成でさらに2〜3曲をプレイ。ふっと横のほうを見ると、ドラマーらしき人がこれまたニコニコしながらバンドの演奏を応援するかのような眼差しを向けている。 そしてその奥にはシャーラタンズのボーカルのティムとギターのマークの姿が・・・。(ティムの隣にはブロンド美人が・・・。)

6曲ぐらいが終わったところでステージ横からおっさんがステージに走ってきた。シャーラタンズのドラマーの      だ。後方のドラムセットに座ると、「スペシャルゲストは、ご存知の通り、シャーラタンズのドラマーの・・・・・です!」との紹介を受ける。 スターセイラーとシャーラタンズの合体ライヴかぁーー!! すごい!! とか思っていたら、いきなりハイハットが裏拍で入ってしまって演奏がストップ。 程なくして再開されたのだけれど、今度はバンドの息がうまく噛み合い、なんなか素敵なグル〜〜ヴがフロアに充満。スターセイラー&シャーラタンズの演奏はこれだけだったのだけれど、ステージ横でばシャーラタンズのティムが辺りの目も気にせずに踊りまくっていたのがかなり微笑ましかった。・・・いやぁ、でもこれって貴重な絵を見せてもらったなぁと思うこと然りでありまして・・・。なにせシャーラタンズは1ヶ月前にイギリスのウェンブリーアリーナでライヴをやったばかりのビッグなバンドだからなぁ・・・。

んでもって今度は本当にシャーラタンズ。 気持ちさらに前の方に行くと、こっちが圧倒されるぐらいとんでもなくステージに近いところまで来てしまった。でも周りではビールを飲みながら談笑できるぐらいのスペースがあるわけで、このリラックスぶりというか閑散ぶりというか欧米ノリというかは、最前列=開演前からギュウギュウというイメージのある我々日本人にとって、分かっちゃいながら改めて極度のカルチャーショックを与えるっちゃ与える。まあこのクラスのアーティストのライヴとなると、クラブ感覚でライヴを観に来てるんだろうね。ほんとそんな感じ。それが良いか悪いかは別として、まあそれを利用しない手はないわけで。

レッド・ツェッペリン、ストーン・ローゼズなどが流れる中、スターセイラーのステージ終了からほぼ30分後、午後10時50分にシャーラタンズのライヴがスタート。 ボーカルのティムはまるっきりフジロックのリアム・ギャラガーみたいな服装を思い出すハンチングとリーバイスの組み合わせで登場。インナーは黄色いTシャツだったのだけれど、出てくるや否やいきなり最前列の子に指摘されたそのプリント柄はなんと「Seattle」。これって観光者向けに売られていたやつだったに違いない。

ちなみにライヴが終わった後にチェックしたオフィシャルサイトに載っていたウェンブリーアリーナでのギグとセットリストはまったく同じだったことを前置きしつつ、もう手を伸ばせば届いちゃいそうなぐらいの至近距離で見上げるティムのファルセットボイスをフィーチャーした「Love Is The Key」でショーはスタート。途中の「Love is the key, love is the key...」という高い声はテープだった。 音はまあ良くもなく悪くもなくって感じで、ティムのボーカルが聞き取れるか聞き取れないか微妙なところ。でもまあこれはもっと後ろの方で見れば改善されたんだろうけど。

このバンドを改めて生で見て、そして改めて気が付いたところ、それはドラムの   派手な叩きっぷり。 めちゃめちゃハードにヒットするドラマーだったんだなぁこの人って。スティックを最上段に構えてバシーーン!と叩き込むこのドラミングは、シャーラタンズの柔らかいイメージからはかなり遠い感じ。 でもその叩きっぷりを見ているだけでちょっと気持ちよくなってくるようなところもあって、この人ってなかなか素敵なドラマーだったんだなぁということをここで新認識。

ギタリストのマークはお馴染みのレスポールカスタムの弦を途中で切ってしまい、サブと思われるギブソンSGでギグを続行。曲が終わったところでローディーが弦を張り替えたレスポールカスタムを持ってきたが、「いいよいいよ。持って帰って。」ってなジェスチャーをした後でサブギターを最後まで弾き続けた。・・・これもある意味なかなか貴重な絵だったなぁ。

「Tellin' Stories」あたりになるとようやく一緒にシングアロングするお客さんも出てきて、自分自身もかなり盛り上がりつつ、ちょっとばかりフロアもいい感じになってきた。「The Only One I Know」や「Just Lookin'」のイントロが流れると「おお!」っと歓声をあげる古くからのファンも多くいるようで、どちらかというと「Tellin' Stories」(97年)以前のアルバムからの曲の方が全体のウケはかなりいい。けど実際にティムが一生懸命に歌っているのはそれ以降の曲ばかりで、「You're So Pretty」などは目をつぶりながら大熱唱のティム。しかしこの人はステージをうろうろ落ち着かない人だなぁ。

「One To Another」でも「Tellin' Stories」に続く小盛り上がりを見せ、「Right On」から間髪入れずに始まった「Weirdo」のイントロが鳴り出すと「この曲はロックだよなぁ。」という声が横の方から聞こえてきた。 そういや開演前に周りの会話に聞き耳立てていたんだけれど、結構英国訛りの人が多かったんだよなぁ。 ってことはやっぱ前のほうで見ている人達はイギリス出身の人が多いってことなんだろうな。

大好きな「How High」で本編は終了。そしてろくな挨拶もしないままバンドはステージ袖へ引っ込んだが、すぐに戻ってきた後はゆったりしたイントロに引き続いてこれまた自分の大好きな「Forever」を披露。ティムは帽子を脱いだり被ったりで忙しいようだが、最後の最後にはいつものように「Sproston Green」のベースラインが曲を引っ張り、いつドラムのスネアが入ってボーカルが入るのか待ちきれない、でも待ちくたびれない、そんなスリリングな演奏が目の前で10分近く展開された。(でもティムはすぐに袖に引っ込んだけど。) またマークはギターの弦を切っていたけど、ローディの「交換する?」といった顔に、「いいやこのままで。」ってな顔で答えていた。

全体で約80分ほどの演奏だったけれれど、終わってから時計を見てみるととっくに夜中の0時を回っていた。土地柄としてアジア系の人達は多かったけれど、ぱっと見で日本人の姿はほとんどなかったのがやや意外な感じだったが、やっぱり最前列のど真ん中で盛り上がっていた人は日本人らしかった。(・・・ってなことを書くと、「それってワタシです!」というメールが来たりするんだよなぁ・・・。)

前のクラブチッタ川崎のライヴレポの中ではバンドの将来に対して悲観的な予想を書いたりしていたが、なんかもうやっぱこんな言わば場末のライヴハウスで一生懸命に演奏しているシャーラタンズを見ていると、そういうネガティブなことを勝手にな憶測で簡単に書いちゃいけないなという気がした。そもそもイギリスではでかいバンドなのに、いまだに意図しない「UK」という文字をバンド名の後ろに無理やりくっつけられていても、それでもアメリカ国中をどさ周りしているシャーラタンズってすごいよな。



Love Is The Key
Judas
Tellin' Stories
Here Comes A Soul Saver
Can't Get Over Losing You
A Man Needs To Be Told
One To Another
The Only One I Know
Impossible
Just Lookin'
North Country Boy
You're So Pretty
Right On
Weirdo
How High

Forever
And If I Fall
Sproston Green
 
.



| Gig Report Top | Home |


next report: Eric Clapton (12/15/01)





Send comments to: Katsuhiro Ishizaki.

Last updated: 1/ 20/ 02