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Gig Report
 
LOLLAPALOOZA 2003 (1) - ゲスト入り乱れまくり -
White River Amphitheatre - Auburn - 2003/08/23

- PREVIEW -
 
約30日に及んだロラパルーザ2003のラス前公演が、ワシントン州シアトルから南東に約50キロほど離れた White River Amphitheatreで行われるということになり、ちょうど運良く自分のシアトル出張と重なっていたので、チケットマスター経由でチケットを取ることにした。今年の6月にできたばかりの真新しいこの会場は、アメリカにはよくありがちな野外音楽堂で、屋根付きの劇場の後ろに芝生席が広がっており、全体のマックスのキャパシティーは約2万人。すでにチケットの予約は開始されていたのだけれど、中々いい席に恵まれずキャンセル、キャンセルを繰り返していた。

そんな折、ある日いつものようにチケットマスターのページを除いてみると、突然「General Admission - Mosh Pit」というチケットが売りに出されているではないか! ステージと座席指定のエリアとの間に、フジロックのようなオールスタンディングのモッシュピットエリアがあるのだけれど、てっきりソールドアウトと思っていたそのエリアのチケットが突然売りに出ていた。 

というわけで最高のチケットを手にして、6年ぶりにロラパルーザの会場に入ることになった。
 
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- GIG REPORT -
 
● ROONEY (Main Stage)

いや正確にいえば、会場に入る前から、メインステージトップバッターのRooneyのステージは始まっていた。入場待ちで渋滞している車列に、オープンエアーの会場から音が漏れ聞こえていた。Rooneyは、サマーソニックでも見ていないのでよくわからないんだけど、ビーチ・ボーイズ直系みたいなギターロックがソヨソヨと鳴り響いていたけど、曲が終わっても全く歓声が上がっていないところをみると、きっと盛り上がってないんだろうなぁ、かわいそうになぁ、と思ってしまった。前回ロラパルーザを観に行った時も、最初の方のアクトに対しては全く歓声が飛んでなかったしなぁ。

よって終わったなんだか終わってないんだか分かんないうちに、Rooneyのステージは終わってしまった。あぁ。

ひとまずドナスのステージには間に合うように、会場入り口のボックス・オフィスでWill-Callのチケットを受け取り、ボディチェックを受けて場内に入る。密かに自分の会社の同じ部署がこのフェスティバルのオフィシャルスポンサーになっていたので、それ関係のブースもかなり目立っていたが、この手のフェスティバルにはありがちな売店がたくさんならんでいた。しかしその中で最も目を引いたのが、タイ料理の店であった。「ロラパルーザでもタイラーメンか?!」と思ったが、スープ入りの麺ではなく、焼きそばみたいな感じのラーメンだった。さすがに行列ができていたので食べはしなかったけど、アメリカのフェスにも現れるタイ料理、恐るべし、と思ってしまった。


● THE DONNAS (Main Stage)

そしてチケットとピット用のリストバンドを交換してもらってモッシュピットに突入。しかしまだまだモッシュピット内の人はまばらで、ドナスのステージが始まってもかなりのマッタリムード。はっきり言ってドナスもここではほぼ無名といった風情である。

ラメ入りバンドロゴがぶら下がっているその前で演奏を続けるドナス。始めてみるこの女性4人組のバンドだけれど、向かって左側にいるギター=Donna Rがひときわカッコいい・・・。マーシャルのアンプをバックにしてレスポール(・・・オフィシャルサイトにはレスポールスタンダードって書いてあったけど、あれはきっとレスポールジュニアだと思う。)を腰の辺りに構えて、ガレージソロを弾く姿が素晴らしくサマになっている。ドラムのDonna Cはかなり痩せこけているのに、今にもぶっ倒れそうな勢いでハイハットをひたすらたたき続けている。

「あと4曲やるわよ。」・・・1曲、2曲なら分かるけど、4曲やるわよ、ってあんた、そりゃ珍しいなぁ、と言ってやりたかったボーカルのDonna Aさんは、ノーブラだ。

パワフルじゃないけど、シンプルでタイトにまとまったロックンロールの40分のステージだったが、さして盛り上がるわけでもなく、さして歓声が上がるわけでもなく、さして踊るわけでもなく、ステージ上とフロアとの温度差が、電子レンジと冷凍庫ぐらいはあった。


● 30 SECONDS TO MARS (Second Stage)

ロラパルーザは、なにせ忙しい。メインステージ、セカンドステージ共にセットチェンジが15-20分ぐらいしかないからだ。バンドの演奏時間も30-70分と決して長いわけではないし、できるだけ多くのバンドを見ようと思ったら、マッタリなんてしている余裕はない。というかマッタリできるスペースもない。

会場の隅っこの方に、本当に申し訳程度に組まれているセカンドステージは、なんかほんとフジロックのルーキー・ア・ゴーゴーぐらいの小さなステージだ。駐車場みたいなところにホッコリセッティングされているので、まるで飲食ブースに紛れたアバロンステージみたいな感じだ。

そしてそこでは「30 Seconds To Mars」のプレイが始まったところだった。5人組のこのバンドは、白尽くめの衣装を着たシルバーチェアーみたいなボーカル兼ギタリストがキーパーソンで、その他はなんかいい意味で普通だし、いまどき風である。音的にはデフトーンズやレッド・ツェッペリン、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジらの影響を受けたようなダークでストーナーなギターサウンドなのだけれど、ボーカリストがちょっとアイドルチックな容姿をしているのでその分若干軽い感じがする。

お客さんも結構いて、「あぁ、このバンドかなり人気あるのね。」と思ったけれど、ちょっとセカンドステージにはもったいないようなバンドだった。イマドキのバンドではあるけれど、うまくすればもうちょっと売れるかも、とも思った。


● JURASSIC 5 (Main Stage)

ビールを買ってから再びメインステージに戻ってJurassic 5を見ることにした。Jurassic 5は、ヒップホップのグループだということは知っていたけれども、それ以上の知識があるでもなく、だからといって見たくないわけでもなく、行き場がないが故にただなんとなく漫然とモッシュピットに戻った。

しかしこのJurassic 5もよかったなぁ。というかこんなに盛り上がってないのになんであんなに盛り上がれるんだろうと思ってね。「シアトル以外から来たやつ〜?」「シアトルの中から来たやつ〜?」「オレが『ワシントン州』と言ったらでっかい声を出すように〜。ちぇきら。」みたいな割と普通なコール&レスポンスなんだけれど、そんな比較的在り来たりのやり取りでも、メンバーがすごく楽しそうにしているのがほほえましいね。

しかし、ほんと、99%以上が非黒人で占められている我々オーディエンスに対してステージをやる黒人ラッパーってどんな気分でライムを踏んでいるんだろうか、と。 外国人アーティストが日本でコンサートをやることや、逆に日本人バンドがアメリカとかでコンサートをやるのと似ているのかもしれないけれど、Jurassic 5だって最初から白人相手にヒップホップをやろうとは思ってなかっただろうにね。またこういった図っていうのは、ここにいない黒人リスナーにはどう映るんだろうということも気になった。

白人ミュージシャンが黒人オンリーの客を相手にライヴをやることはないけど、その逆はこのようにあるわけで、つまりなんか黒人ミュージシャンのたくましさを見たような気がする。


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Last updated: 2003/08/28