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- November 2003 -
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問題: 次のアーティストに共通することとは?
ストロークス、ホワイト・ストライプス、ノー・ダウト、ライアン・アダムス、エルヴィス・コステロ、シェリル・クロウ、ライフハウス、プリテンダーズ、クランベリーズ、ステレオフォニックス、ヘラコプターズ、ハイヴス、スターセイラー、スリルズ、フィーダー、ダークネス、セラピー?、アイドルワイルド、AC/DC、クーパー・テンプル・クロース、プライマル・スクリーム。
グラストンベリーのメンツ? それともレディング? いやいや、このホームページのニュースコーナーでもしつこいぐらいに取り上げてきたネタなので、ひょっとして分かった人もいるかもしれないけど、これすべて2002年秋から2003年夏にかけて行われたローリング・ストーンズの北米・欧州ツアーでオープニングアクトを務めたアーティスト(の一部)。「またストーンズかよ」・・・・・はい、どうもすみません。ほんとごめんなさい。でも90年代以降のストーンズのオープニングアクトをリストするということは、90年代のロックを紐解くのと同じとも言える。ストーン・ローゼズにカナダ公演の前座をオファーしたけど断られたという89年にはガンズ&ローゼズとリヴィング・カラーらが、94年にはレッド・ホット・チリ・ペッパーズ、レニー・クラヴィッツ、ストーン・テンプル・パイロッツ、スピン・ドクターズらが、97年にはフー・ファイターズ、パール・ジャム、スマッシング・パンプキンズ、サード・アイ・ブラインド、ウォールフラワーズらが、それぞれストーンズのオープニングアクトを務めている。他にもシュガー・レイやジャミロクワイ、そしてマリリン・マンソンなんていうかなり異色なアーティストもストーンズの前座にその名を連ねているところからも、ギターロックに限っての話だけど、その幅の広いセレクションには常に驚かされてきた。
だけど、「前座とはいえ、お客さんもすごい盛り上がりなんだろう・・・」と思ってしまうのは早計で、さすがに平均40歳を超えるようなオーディエンスが最近のロックに対して寛容であるはずもなく、ストーンズの海外レビューサイトなんかを見ても、その前座のライヴレポートが載ることはほとんどなく、載ったとしてもほとんどが数行程度で、ましてやその前座アーティストを待望していたかのようなレポートをお目にかかるのはまずない。そんなに若いバンドが前座を務めたストーンズのギグをたくさん見たことがあるわけではないので幾分かは想像でしかないんだけど、仮にそれがストロークスであろうがプライマル・スクリームであろうが、ファンからすれば目を覆いたくなるほどシラけた状態で淡々した演奏をきっと続けなければならないんだろう。前座を務めたアーティストにとってもそれによってプロモーション効果を得られているのかは疑問だし、「ストーンズの前座をやった!」ということを高らかに自慢している風でもないから客観的に見ると相互に余りメリットはないような気さえする。でもウケようがウケまいが、ストーンズは若いバンドを前座に起用し続けるし、そんなことができるバンドは世界中にストーンズしかいないのだ。(・・・結局やっぱり最後はストーンズ賛美かよ、オレは。)
さて、長い前置きがメインの内容になってしまうのはこのディスクレビューではよくあることだけど、ストーンズといえば、いや、キース・リチャーズといえば、この人達=ジェットである。この4人組のロックンロールバンドの名前は、2003年のフジロック出演前から、Music Newsなどでも何度も取り上げてきたので耳ダコ状態かもしれないけど、2003年3月のストーンズ豪州ツアーのオープニングアクトを務めたことでその名前を一躍知られることになったわけだ。(かつてオアシス武道館公演の前座を務めたYou Am Iも豪州公演のストーンズのオープニングアクトとして登場した。)なんでも「キース・リチャーズのお気に入り」で「キース・リチャーズに見出された」らしいけど、この宣伝文句自体、かなり胡散臭い。そもそもキースがこんな若いバンドの音を好んで聞くってこと自体チャンチャラおかしい話である。そもそもかつてブラック・クロウズが出てきたり、プライマル・スクリームが米国南部嗜好のアルバムを出した時も、「また『72年』かよおい〜。ご苦労なこった。だけど噂には聞くけどがまだ聞いてないんだよ。がははは。」と一蹴していらっしゃったキース御大であるからして、オーストラリアのレーベルに所属する単なる1アーティストでしかなかったジェットの曲を、自ら進んで耳に入れ、なおかつ「絶賛」し、前座に使ったりするかなぁ、というのが正直思うところなんだけど、なんか「キース・リチャーズのお気に入り」っていうコピーが付いていること自体、キースは知らないんじゃないかなぁ、ひょっとして。
「メジャーとの契約金が何億円」っていうもうひとつのコピーも、そのまんま「プロモーション宣伝費が何億円」なんじゃないかなぁって思えるぐらい、iPodのCMソングとしての起用を例に出すまでもなく、英日でものすごい宣伝合戦を繰り広げているジェットだけれども、バンド自体は嫌いじゃないぞ。 というかフジロック'03のレポートでも書いたけど、ライヴバンドとしてやっぱすごくかっこいいなと素直に思った。先行シングル「Dirty Sweet EP」や、このデビューアルバム「Get Born」は、ジミヘン以上にジミヘンだったレニー・クラヴィッツみたいに、AC/DCでさえもここまでそのまんまAC/DCな曲はやらないぞ!ってぐらいタメタメのギターカッティングと、エアロ以上にエアロな泣きのバラードとを同居させてしまう、まるで「ビートルズになりたい!」と宣戦布告していたデビュー時期のオアシスを思い出させるぐらい、爽快で痛快なロックンロールソングのオンパレードである。ストーンズを知る人なら「これのどこがストーンズなんだ?」とクエスチョンマークが浮かぶに違いない。「Dirty Sweet EP」でメンバーが着ている「DISCO SUCKS (ディスコは最低だ)」というTシャツにしたって、ストーンズはディスコ嫌いどころか、一時期積極的にディスコビートにアプローチしてたわけだしなぁ。そもそもチャーリー・ワッツがここまでジャストで豪快なドラムは叩けないし、キース・リチャーズがここまでキッチリと粒の揃ったギターは弾けない。
この御大バンドと唯一「It's only rock and roll, but I like it.」という姿勢のみ共通しているように見えるジェット。フルサイズのライヴを早く見てみたい。
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Send comments to: Katsuhiro Ishizaki.Last updated: 11/20/03
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