Burps Online

Disc Review

- Dec 2002 -

Machine Yeah Yeah Yeahs

Yeah Yeah Yeahs ワタシも一応ヘテロなオスなので、ステキな女性に出会うとうれしくなる。特にワタシはそんな時の変化が表情と言葉に出るので、人には非常に分かりやすいと言われる。自分には好みの女性のタイプというものが何一つなく、なおかつ「好きな歌手・女優」=「好きな女性のタイプ」ではまったくないため、「いいなぁ。」と思った女性に脈絡も共通点もほとんどない。

量的に男性優位なロックンロールの世界において常に物足りなく感じるのが、うまい言い方が見つからないのでこんな例えしかできないのだけれど、ワタシのようなオトコが「ミーハー的に」追っかけたくなる女性がロック界に少ない、ということだ。 「ミーハー」とはちょっと違うけど、例えば(・・・お名前を出して申し訳ないですが)だいらさんとかJIROさんとかは、ビリー・コーガンやジミー・チェンバレンのサイトも持っていて、ご本人達とも親交が深いけれども、やっぱり同性だったらこうまでお互いフルに愛せないだろうなと客観的に思うことがある。(JIROさんはちょっと違うけど)同性だったら、そのアーティストに対して「あの人のようにギターを弾きたい」「あの人のように歌を歌いたい」「あの人のようにカッコよくなりたい」と考えるのが常のように思う。でもそれが異性だったりすると、特にそれが男性アーティストだったりすると、見方や感じ方というのは全く違うもののような気がする。

気がする、というのは、自分自身、単純にそういう女性アーティストにめぐり合ったことがないから。 まぁマドンナあたりは別格というか、あまりにも巨大な存在なので対象外としても、ダーシー(スマパン)、パズ(ズワン)、シャーロット(アッシュ)、シンディ(レニクラバンド)などクールでホットな女性アーティストもいるにはいたけど、それはその人がいい、というよりもむしろ、その人がいるバンドがかっこいいからその女性も好き、というパターンばかりだ。なおかつその女性がいなければそのバンドは好きじゃない、という必然もなく、言葉は悪いけど、別にその人じゃなくてもそのバンドは好きなわけで、ある意味、絶対的にその女性アーティストが好きだというわけでもなく、実はただ単に容姿がいいという程度のものだったりする。

そんな(私的にも)恋に恵まれないワタシだけれども、Yeah Yeah Yeahsの「Bang」というシングルを初めて聴いたときにはさすがに、「き、きたぁ!」って感じだった。 ジャニス・ジョップリンとジェファーソン・エアプレインとジョーン・ジェットを思わせるような女性ボーカルが、「おぅ、いぇ、いぇ、いぇ〜!」と唸った時、背骨の一番下の辺りにピクっと来たね。女性ボーカリストとして、女性アーティストとして、初めてといっていいぐらい、音だけの直感で「オレ、この人大好きかも。」と思えるようなミュージシャンに会ったような気がする。ツアーも一緒にやっているジョンスペやスリーター・キニー譲りのガレージロックが基本なのだけれど、そのノイズと付かず離れずの絶妙なロッキン加減は当然合格としても、高音に向かって不安定に抜けそうになるときや、気合を入れた直後に勢い余って出る呼吸が聞こえるときなど、もう気狂いさせられるぐらい切なくなりますね。

これまで、セルフタイトルの「Yeah Yeah Yeahs」というマキシシングルと「Machine」というシングルを出した以外は、オフィシャルなスタジオ盤のリリースはないこのニューヨーク出身のバンドだけれど、その2つを聞いただけでももう完全に外れ曲なしのすごい音を出すバンドだってことは分かる。大好きなハイヴスあたりでも、「どれも同じに聞こえねぇ?」的なノリが一部あるんだけど、とりあえずこれまでの8曲を聴く限りではそういった部分もまったくなし。その意味でもジョンスペに似てないことはないけど、何はともあれボーカルのKarenがすべて、すべて、すべて。 「いいなぁ。」と思う女性に理由も脈略もあったもんじゃないので、どこが好きかは上で言った以上のことは言えないけど、オフィシャルサイトを含め、写真の載っているページをいくつか見て回ったが、はっきりいって綺麗とは言えないところがまたいい。これが沢口靖子や中山美穂みたいな正統派美人だったりしたら逆にいやかも。

来年2003年3月に1stアルバムを出す予定とも聞いているけど、そこにはこれらのEPに収録されている曲は入らないとのことなので、本当のブレーク前の彼女らを聞いておきたいならばこれらのEP、特にセルフタイトルの「Yeah Yeah Yeahs」はオススメ。 しかしながら、Karenのボーカルを自分ひとりで独占しておきたいなと思ってしまうのも、異性アーティストを好きになってしまったが故のことなのだろうか。



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Last updated: 12/08/02