渋谷・シネマ・ソサエティでもらったパンフレットからそのままコピペで本
ブルース・ムービー・プロジェクトについて説明しておくと・・・「昨年(2003年)、アメリカで"ブルース生誕100年"を記念して、コンサート、ラジオ、CD、書籍、学習教材などあらゆるメディアを通して展開されたブルースプロジェクト。その大トリを飾ったマーティン・スコセッシ制作総指揮のもとヴィム・ヴェンダース、クリント・イーストウッド、マイク・フィギスら音楽通で知られる7人の監督による7本の長編音楽ドキュメンタリー「THE BLUES Movie Project」がいよいよ日本上陸。101年目のブルースの旅が、今夏始まる!」・・・・とのことで、夏から秋にかけて映画館とhideさんコピーのDVDとで観たブルースプロジェクト映画7本についての感想を、観た順番にここに記しておきたいと思う。
でも自分自身ブルースについてはまったく詳しくないし、聴いていても演っていても眠くなってしまうことが多いぐらいブルースに対する関心は高くない方なので、それを踏まえた上で解説を読んでいただけるとありがたいかも。
じゃあまずは東京六本木ヒルズ内のヴァージン・シネマの一夜限りのレイトナイト特別企画、その名も「イッキミ」で一気に観た3作品から・・・。
| ■ 「ロード・トゥ・メンフィス」- THE ROAD TO MEMPHIS |
| 監督: リチャード・ピアース |
ブルース界のみならず広くポップミュージック界にもその名の知れ渡っているギタリスト&ボーカリスト=
B.B.キングをメインにフィーチャーしつつ、彼の育ちの故郷=メンフィスを巡礼するといった内容だ。きらびやかな栄光に彩られたB.B.キングや
アイク・ターナーと、ロード生活に明け暮れる
ボビー・ブラウンや街で「オレのこと知ってるか?」と聞きまわるけど誰もしらない
ロスコー・ゴードンの対比がはっきり描かれていて、ブルースショービズ界の明暗がくっきり描かれていたりもする。
後出の「ゴッドファーザー&サン」がアメリカ北部のシカゴブルースを、「ロード・トゥ・メンフィス」はアメリカ南部のデルタブルースをそれぞれ描いていることから、アメリカンブルースの二大震源地から手っ取り早くのブルースの歴史を知るためには両作品を対にして観るのがお勧め。前者のシカゴブルースはシカゴのサウス・ミシガン・ストリートが、後者のデルタブルースはメンフィスのビール・ストリートがそれぞれのブルースを発展・完成させてきた場所という意味で、ブルースミュージシャンは本物の「ストリート」から成り上がってきたことも見て取れる。 でもまぁ、メンフィスのビール・ストリートは自分も8年ほど前に行ったことがあるのでなんか結構リアルなものとしてこの映画を観ることができたにはできたけど。この映画を観てても分かるようにビール・ストリート今ではかなり観光地化していて、40-50年代当時の危険なブルースの香りは微塵もしていないような気はする。
それはともかく、この映画の中で自分が一番面白いと感じた場面が3つあって、まずは「私の息子があなたのギターピックをもらってからずっと宝物にしている。どうもありがとう。」と熱く語りかける老人の女性(白人)に対してすごく柔和な表情を見せたB.B.キング(黒人)。そしてそのB.B.キング(黒人)が、ヒッピームーブメントで盛り上がるサンフランシスコでライヴを行った時、白人のオーディエンスの中で初めて大歓声を受けてえらく感動したという話をしていた場面。そして最後がエルビス・プレスリーを見出した
サム・フィリップス(白人)がアイク・ターナー(黒人)との会話で、「白人は黒人音楽を模倣したのさ。」とアイク・ターナーが豪快に笑い飛ばしながら語り、「模倣したんじゃなくてブルースを拝借して新しい音楽を生み出したんだ・・・。」とサム・フィリップスがしどろもどろになりながら反論している場面だ。これらの黒人と白人の微妙な関係が、現代まで続くアメリカンポップミュージックの歴史をそのまま示しているところが非常に興味深い。というかその部分がそのままこのブルースプロジェクト映画の根っこにある部分なんだと思う。
まぁそういった難い部分を除いてもブルースファンにはすごく楽しめる作品だと思う。B.B.キングの偉大さを改めて知るのにも適していると思う。日曜の教会で嬉々としてゴスペルに身をゆだねたかと思えば、電話口でギャラに対する不満を語り、ロード中のハイウェイの休憩所で下手なアコースティックブルースを弾くラリラリ白人にチップを与えつつ「これがブルースだ。」とアコギを取り上げて自らプレイするボビー・ブラウン(66)の光と影の部分も面白い。
| ■ 「デビルズ・ファイアー」 - WARMING BY DEVIL'S FIRE |
| 監督: チャールズ・バーネット |
これはいわばドラマ仕立ての作品になっていて、ひとりの少年がブルース好きのおじさんと生活を共にし、その後ブルースにのめりこんでいくまでを描いている。よって純粋なドキュメンタリーとはちょっと違うのでご注意を。
自分としてはちょっと印象が薄く、なんだかいまいち詳細を思い出せない。
ロバート・ジョンソンが命のやり取りをしたという魔のクロスロードで幻影を見る少年の姿が印象的だったかな。あとは酒と女とブルースという、自堕落な人生を送っているおじさんが面白いってぐらいだったかんま。 人によってはすごく面白い、人によっては全く面白くない作品かも。
| ■ 「フィール・ライク・ゴーイング・ホーム」 - FEEL LIKE GOING HOME |
| 監督: マーティン・スコテッシ |
レイトナイト上映3本中最後の作品がコレ。いやぁ〜〜、だからってわけでもないけど半分ぐらい眠くなっていた。
タージ・マハールが出てきたりしてそれなりの興味深い要素はあったけど、ブルースのルーツを探って探って、結局というかやっぱりというか、最終的にはアフリカにまで辿り着くわけだけど、そのアフリカでのセッション中は半分以上寝てた。インタビューなんかもうかなりマニアックでよく分からなかった。
相当コアなブルースファンでもない限りあんまりお勧めできないかも。あくまでも記録映画的な色が濃い作品かも。
| ■ 「ソウル・オブ・マン」 - THE SOUL OF A MAN |
| 監督: ヴィム・ヴェンダース |
六本木ヒルズのヴァージン・シネマで単独上映されているぐらいだったので、かなり期待して臨んだ作品。なおかつ監督はロードムービーならお手の物のヴィム・ヴェンダースである。だけど結果としては1/3ぐらいは眠くってしょうがなかった作品になってしまったんだけどね・・・。
20-30年代に活躍(?)していた盲目のテキサスブルースの伝説的巨人=
ブラインド・レモン・ジェファーソンにスポットを当てた冒頭の演奏シーン。ダラスのディープエラム地区辺りでのストリートプレイをイメージしての映像だと思うけど、そこは悪くなかった。なんかやたらと通りが閑散としているところがやたらとリアルな感じでいい。その後に出てくる
ロバート・ジョンソンのドラマ仕立ての映像も結構良かった。現代においてこそ「ブルースの巨人」だのと崇めたててまつられている彼らだけど、結局当時なんて、JRの駅前でギターをかき鳴らして歌っている少年少女達の方がまだいいってぐらいに注目度の低い存在だったんだろうと思うし、レコーディングという機会が与えられ、なおかつそのレコードがイギリスの音楽オタク(=ストーンズやクラプトン)にその後発掘されることがなければ、そのまま埋もれていくような小さいローカルな存在だったんだろう。同じような時期にプレイしていた
スキップ・ジェームスが、その後仕事も変え、消息不明になり、完全にブルースとは無縁の生活をしていたにも関わらず、60年代にイギリスから突如として沸き起こったブルースムーブメントによって、年老いて初めて表舞台に引っ張り上げられるシーンなんかは結構そんな部分を象徴していて面白かったけど。
でもこの「ソウル・オブ・マン」は自分の中ではなんとなくインパクトの薄い作品になってしまった。前評判では「ベックだのジョンスペだのも出演!」ってことで盛り上がっていたけど、観てみれば
ベックなんてほんの数十秒の演奏シーンが出てきただけで終わってしまったし、
ジョンスペもそうだった。でもカントリーブルースの映像から突如としてジョンスペの轟音ブルース映像に切り替わった時にはカタルシスを感じたなぁ。これはこの映像プロジェクト全般に言えることだけど、もっともっとベックとかジョンスペとかホワイトストライプスとかいった現代の最先端のミュージシャン達が、ブルースに対してどういうつながりを感じているのかを聞いてほしかったし、映像としても捉えてほしかったなぁと思う。じゃないと今の子達にブルースに対する興味を抱かせるのは難しいと思うし、このブルースプロジェクトの趣旨からすると片手落ちなんじゃないかって気がするよ。
| ■ 「レッド、ホワイト&ブルース」 - RED, WHITE & BLUES |
| 監督: マイク・フィギス |
これは先にWOWOWで放送された映像をhideさんにDVDに焼いてもらって観た作品のひとつ。クラプトンやストーンズなどのブリティッシュブルースロックが好きな人達ならば絶対に楽しめる作品・・・だと思うんだけど、自分としては後の「ピアノ・ブルース」が素晴らしすぎたのでちょっと霞んでしまった感のある作品だ。
端的に言うと、本国アメリカでも超マイナーだったブルースというものを、海を隔てた島国=イギリスの人達がどうやって発見・発掘・発展していったかを描いている作品で、とりわけ目を引くのがまるでザ・バンドのラストワルツでも観ているかのようなその豪華なキャスト陣だ。特に
トム・ジョーンズと
ジェフ・ベックが2人並んでブルースを歌いまくり弾きまくるシーンが随所に織り込まれていて、ジェフ・ベックがただのギター小僧と化している部分がかなり笑える。(・・・というか本来ただのギター小僧なんだけど。)肝心の
クラプトンは演奏シーンはクリーム解散コンサートの映像以外は何一つないんだけど、自分が影響を受けたブルースについて熱く語っているところが、記録映画としてはなかなか興味深いところ。(・・・まぁブルースの話になるといつも熱くなるのが彼の常ではあるけれども。)なにせこの映画の宣伝フライヤーとかには
マディ・ウォーターズと
ミック・ジャガーが寄り添って歌うシーンがプリントされているので、そういったシーンを多大に期待してしまうんだけど、肝心のマディ&ストーンズの映像はほんの数秒しか挿入されていないところはちょっとガックリ。それを期待するならストーンズ関連のビデオを見たほうがまだいいよ。
遠く離れた極東の島国に住んでいると、どうしてもアメリカとイギリスってのはいまいち区別のつかないようなところもあるんだけど、こうしてみると、アメリカのマニアックなブルースという音楽が、まったく地理も文化も違うイギリスという国の人達によってその価値が評価され、本国アメリカに逆輸入の形で人気が飛び火して、その後世界中に伝えられるようになったというところに、ブルースという音楽の歴史的な面白さがあるんだなと改めて思い知らされたような気がする。この辺の構図は、ストロークスやホワイト・ストライプスが同じようにして人気を得ていった過程と非常に似ていて、その影にはイギリスの音楽メディアの後押しがあったところもすごく似ているなぁと思っているのは自分だけかなー。
| ■ 「ピアノ・ブルース」 - PIANO BLUES |
| 監督: クリント・イーストウッド |
これも先にWOWOWで放送された映像をhideさんにDVDに焼いてもらって観た作品のひとつで、監督クリント・イーストウッドの要請によって唯一劇場公開されない作品。にも関わらずブルースファンのみならず楽しめるという意味でみんなに観てほしい作品だってところがこれまた面白い。
その名の通り、ブルースミュージックの中で特にピアノという楽器にフォーカスした記録映画で、全然知らなかったけど無類のジャズ好き、その中でも特にピアノが好きだという
クリント・イーストウッドの完全に彼の趣味丸出しの作品になっている。基本的にそのイーストウッドのブルースミュージシャンに対するインタビューを中心として映像は展開されているだけれど、なぜか腰の柔らかいイーストウッドの語り口もあり、なおかつブルースに留まらずジャズやゴスペルの世界も覗かせてくれる幅の広さも持ち合わせている。
メインでフィーチャーされているのが、やっぱりピアノといえばこの人、
レイ・チャールズ。先ごろ亡くなってしまったばかりなので、そういった意味でも貴重な映像なんだけど、ブルース、というか音楽に惹かれるきっかけとなった幼少時代の記憶までも辿りながら、彼の演奏シーンも交えつつ、影響を受けたミュージシャン達について語り、それらのミュージシャン達の映像も織り込まれていくという構成になっている。そして(まぁいつもそうなのかもしれないけど)そのレイ・チャールズ自体がもう超ノリノリで、クリント・イーストウッドのネタ振りに「That's right! You got it!」という言葉で逐一反応しているのがかなり笑える、というかかなり微笑ましい。「T-Bone Walker!?!?! You got it!! There you go!!!」ってな調子でインタビューはずっと進む。名曲「What'd I say」の古いライヴ映像シーンなんかも見ることができるんだけど、ここでの演奏と構成の素晴らしさにはひたすら拍手喝采するしかない。
クリント・イーストウッド所有のスタジオにゲストを招いてのインタビュー&演奏シーンなんかも盛り込まれている。
ドクター・ジョンが初期のニューオーリンズシーンで自分のキーボードの腕前を鑑みて最初はギタリストとして演奏活動を始めてことや、自分がテキサスに住んでいた頃にその名前をよく耳にしていた
マーシャ・ボール(=女性)が綺麗な十指でプロフェッサー・ロングヘア風ピアノプレイを見せてくれるところなんかはとても興味深かった。
お馴染み
ファッツ・ドミノのファンキーなブギピアノも最高だけど、レイ・チャールズも絶賛している
ナット・キング・コールのピアノプレイもすごい。全体的にそうなんだけど、部分的に挿入されている古いジャズ、ゴスペル、ブルースピアニスト達の演奏が軒並みすごい。ありえないぐらいすごい。自分のようなピアノど素人にすごいと思わせるのだからどうにもこうにもすごい。ただのそこいらの爺さんにしか見えない
ジェイ・マクシャンが「ブルースとほかの音楽を区別したことがないんだ。」と言うとおりに、当時の音楽、特にピアニストにとっては当時の黒人音楽はどれも同じように感じていたんだろう。確かにそう考えてみると、ギターなんかの場合だと、パンク、ブルース、ジャズ、フォーク、メタル、といったように、音楽の各ジャンルを特徴付けていると同時にその演奏テクニックを限定しているような気がするけど、ピアノにはそういうものがないような気がする。だから逆にピアノという楽器に対して特に上記のようなジャンルの中では位置づけが曖昧になっているのかもしれないけど、ギターのように様々に音色を変化させてアンプリファイしているのとは違い、ただひとつの音色で逆に様々な色を出すことができるピアニストというのはすごいなと思った。なんかこれからの音楽の見方を変えるような要素に加わりそうだ。
この映画がブルースってものをまったく知らなくっても誰でも楽しめる、というのは、やっぱりそれがピアノという楽器であるが故のことなんだろう。ギターじゃきっとそうはいかないと思うから。
| ■ 「ゴッドファーザー&サン」 - GODFATHERS AND SONS |
| 監督: マーク・レヴィン |
「ロード・トゥ・メンフィス」の中でもちょっと書いたけど、これはアメリカ北部で生まれたシカゴブルースを題材にした作品だ。シカゴブルースといえばやっぱり
マディー・ウォータースということで、彼の異端な作品「Electric Mud」に触発されたパブリック・エネミーの
チャックDが、シカゴブルースの総本山=チェス・レコードの
マーシャル・チェスに電子メールを送ったことから始まった企画が、この記録映画のベースになっている。
チャックDといえば、ヒップホップグループ、パブリック・エネミーのメンバーとして、そしてデフジャムレーベルの創始者として、そしてさらに最近ではエミネムの育ての親として知られる存在なのかもしれないけど、アメリカでは広くテレビの報道番組などにも登場するぐらいの黒人活動家としてもよく知られている。一方のマーシャル・チェスは、ローリング・ストーンズが自ら立ち上げたレーベルを切り盛りしていたことでも知られていて、70年代前半を狂騒のストーンズとともに過ごしたとんでもない男であり、チェス・レコードを彼の父とともにシカゴブルースの総本山としての地位と名声を獲得するのに多大な貢献をしたポーランド系移民=ユダヤ人でもある。そんなバックグラウンドの異なる2人が、マディ・ウォータースという唯一の共通項の元に意気投合し、シカゴの黒人ラッパーと当時「Electric Mud」をバックで支えたミュージシャン達を呼び寄せ、
ジミ・ヘンドリックスの「エレクトリック・レディランド・スタジオ」でレコーディングセッションを行うことになった。だけど意外にもこのセッションの結果からどんな感じの音が生まれたのかがよく分からないまま終わってしまうというオチになっている。レコーディングセッション風景は映像として残っているんだけど、ラップXマディ・ウォータースという掛け合わせによってどんな化学反応が起きたのかがイマイチ分からずに映画が終わってしまったのはちょっと残念だった。
興味深かった部分といえばやっぱりマディー・ウォータースの演奏シーンということになるだろう。「フーチー・クーチー・マン」をプレイするマディーの姿はかなりヤバい。オーラとかいうレベルを超えた、なんか凄い殺気立ったものを感じたので、自分は絶対にこの人とは友達になれないなと思った。エアロスミスをウィスコンシンで見たときにジョー・ペリーのゲストとして登場した
ロニー・ブルックスのライヴ映像シーンも見れたし、シカゴ・ブルース・フェスでプレイする
マジック・スリムの姿も、すごい、というよりなんか微笑ましくて和ませてもらった。
でも一番良かったところは、今も現役ブルースシンガーとして活躍している
ココ・テイラーのバックに日本人ギタリスト=
菊田俊介氏が映っていたことかな。ここまでのブルースプロジェクト映画には白人と黒人ばかりが映っていたわけだけど、ここにきてようやく黄色人種が登場してブルースシーンの盛り上がりに一役買っていることをちょっとだけ垣間見れたことは、同じような肌の色をしている人間にとってはやっぱり嬉しいもんですな。しかしこのココ・テイラーのインタビュー映像が流れているときに、かの新潟地震が起きて、この東京渋谷の映画館もかなり揺れたんだなこれが。それも3回も。
先にも言ったけど、北のマディー・ウォーターズ、南のB.B.キングという、東西ならぬ南北の横綱についてそのバックグラウンドを含めて知るためにも、ぜひ両方ペアで観ておきたいところ。
個人的には、もしこれから映画館やDVDなどでこれら7本の映像作品をブルースの歴史的観点から観るとするならば、ロバジョンを中心としたブルース創世記を描いた「ソウル・オブ・マン」から始めて、そこから展開・発展されるデルタブルースとシカゴブルースを知るために「ロード・トゥ・メンフィス」と「ゴッドファーザー&サン」を観て、その後どうやってイギリスにそして世界にブルースは広まっていったかを知るために「レッド、ホワイト&ブルース」を観るようにして、さらにブルースの深いルーツを知りたいならば「フィール・ライク・ゴーイング・ホーム」を観ればいいと思う。その後「デビルズ・ファイアー」なんかのドラマ風映画を観ればいいんじゃないかなぁ。まったくこれらの逆の順番で観ていくというのもいいかもしれないけどね。「ピアノ・ブルース」は劇場公開がないのでこれから観られる可能性は低いけど、DVD化されたりはするのかな?
でも、ロックファンならそのルーツを知るために絶対にこれらの映画は観なきゃ! というつもりは全然ないし、ブルースというルーツを知らなくても別に今の音楽は楽しめると思うので、まぁ興味を持った人が観ればいいと思うし、自分も一連の映像の中で楽しめた部分は半分もなかったんじゃないかってぐらいなんで、観たからといってみんながどうなるってもんでもないとは思う。 むしろ音楽的な部分よりも、黒人 VS 白人という、アメリカの短い歴史を語るときに真っ先に上がるキーワードについての理解を深めるという意味においては比較的価値のある映像群なのではないかなと思う。もちろんそんなことを知らなくても現代の音楽は楽しめるし現代のアメリカ文化も楽しめるわけだけど、アメリカという国とは今後とも嫌が上でも様々な分野で関わっていかなければならないわけだから、ブルースについて求道的に理解を深めることよりも、星条旗の下にある根っこの部分を知ることのほうが役に立つのではないかと思う。